輝く女性事例

「任されることは、会社の期待の表れ。
大事なのは行動力と素直な心」

株式会社サンフレッチェ広島

  • サービス産業
  • 広島市
  • 31〜100
所在地

広島県広島市西区観音新町4−10−2
広島西飛行場ターミナルビル1階

URL http://www.sanfrecce.co.jp/
所属・役職 事業本部商品企画販売部 部長
ご本人氏名 石川 浅香 さん

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1997年~
公益財団法人広島市スポーツ協会に就職。
佐伯区スポーツセンター、現・広島広域公園エディオンスタジアム広島に勤務。

2002年~
NHK広島で約1年間、スポーツ中継のスタッフを経験。

2003年~現在
株式会社サンフレッチェ広島に入社。
公益財団法人広島市スポーツ協会に所属していた指導員時代に、サッカーの試合等で同社の従業員に会う機会があった縁から、試合運営やグッズ関係の業務をやってみないかと声をかけられた。当初はパート社員として入社。その後、正社員に登用され、主任、担当長、課長を経て、2016年10月の会社組織変更を機に、現在の商品企画販売部が設立されると同時に部長に就任。現在、部の主要業務である「グッズ販売」での収益は、チケット収入と並ぶ会社収益の3本柱の1つである。

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入社以来グッズ関連業務を担当

サッカークラブにとってサポーターが身に着ける応援グッズは、「クラブの看板」ともいえる非常に重要な収入源だ。入社当初から、石川さんはそのグッズに関連する業務(商品の企画・開発、発注、在庫管理、請求、売店の管理等)に携わってきた。これまでグッズ関連業務には正式な部署がなかったが、平成28年度の組織変更により、新しく「商品企画販売部」が創設され、現在は、同社にとって必要不可欠な成長を期待される事業部となっている。

石川さんは、本社で机を並べて一緒に働く部下以外にも、ショップで働くスタッフ、オンライン販売のスタッフをまとめる役割も担う。グッズ関連業務は、「売上」という数値により成果がわかりやすく、それがやりがいにつながるとともに、スタジアムの売店等でグッズ購入者の喜ぶ顔を直接見ることができるのも魅力だと話す。

グッズは、オンライン、委託先での販売も行うが、組織として最も力を入れているのは年間20試合しかないホームゲームでの販売だ。ホームゲームは全従業員総動員で運営に当たり、選手やサポーターに喜んでもらえるよう努力しているという。

社外のネットワークの重要性

日本全国にJ1チームは18、J3まで含めると54ものチームが存在する。グッズ企画販売に欠かせないのが他のクラブとの情報共有だという。

年に2回、各クラブのグッズ担当者が集まる大規模な展示会が開催されており、そこには必ず参加する。どのようなグッズがサポーターに人気なのか、売上を伸ばすための価格設定や製造者の選定等、他クラブの担当者と交流を通じて情報を得ることで、売上拡大のヒントを得る。社内だけでは解決できないことが生じた時も、他クラブの関係者は頼れる存在であるとともに、この人脈が自分の仕事のモチベーションを上げてくれる一因にもなっているという。

「分からないこと、知りたいことは素直に人に聞く」。経験を積むほど人に教えてもらう機会は少なくなっていくが、常に初心の素直な姿勢を保つことを心掛けているそうだ。

目標と意志をしっかり持って仕事に打ち込む

入社当初は、「社内に男女の固定的な役割分担意識がある印象があった」と言う石川さん。もともと自分の考えをはっきりと伝える性格であり、ほぼ同時に入社した同年代の男性が自分よりも先に昇格したときに「なぜ、彼のほうが先なのか」と会社に尋ねたことがあるそうだ。これは感情的な疑問ではなく、理由がわかれば自分の働き方を見つめ直し、目的にたどり着くための道を自分で考え、努力できると考えたからだ。

会社側にはもともと男女を区別するのではなく、本人の意思を尊重するような働き方を従業員に選択してもらう風土があった。自分より前には管理職を選択する女性従業員がおらず、ロールモデルはいなかったが、意志と実力が備われば昇格は可能という回答を会社から得て、それまで以上に仕事に打ち込んだという。疑問を不満とせず、自分の目標と進むべき道をきちんと確認しながら取り組む姿勢が印象的だ。

石川さんは「自分に仕事を任せてもらえるということは、会社が自分に期待してくれているということ、その期待に素直に応えたい。できることが増えると責任も重くなるが、その反面、収入も上がる。それも自分への評価の結果であり、仕事を続けていく上では意識すべき大事な要素だと感じている」と話す。

「進むべき道」や「なりたい自分」をしっかり描きながらも、もちろん管理職になるにあたっての不安はあったという。特に部長に昇格する際には、自分にしかできない仕事が増えることに覚悟を持ったそうだ。

管理職になった今、大事にしていること

グッズ販売はクラブをPRする最前線であるため、「当たり前のことこそ丁寧に行うこと」を徹底しているという。それは、過去の経験から、軽く扱った仕事は必ず失敗すると考えるからだ。販売直前に発覚したミスなど、過去の自分の苦い経験をもとに、初心を忘れないよう意識しており、後進にもそれを伝える。他方で、追い込まれたときに出る「ひらめき」や「感性」も同じくらい大事にする。「ピンチはチャンス」というキーワードを胸に、「仕事には楽しさが満ちている」と語る石川さんが印象的だ。

部署を統括する立場である現在、課長職の時以上に、人材育成の重要性も感じるようになったという。石川さんが統括する部署には女性が多い。女性は男性よりもライフイベントが多く、正直育成が難しいと感じる場面も多いそうだ。長く自分が担当してきた業務も多く、なかなか簡単には引継ぎが進まない業務もあるが、徐々に後進に任せて成長してもらいたいと願っている。

30代は、「自分がやらなければ」という思いが強く、体力がある分、全力で仕事に打ち込んだ。40代になった今も忙しさは変わらないが、30代の時ほど体力がないことを自覚し、タイムマネジメントを意識するようになったという。また、キャリアアップをしていく中では精神的な余裕は増えてきたといい、これまで培ってきたバランス感覚を生かしながら、自信に変えているといい、今を楽しみながら仕事に打ち込む姿が印象的だ。