輝く女性事例

「受注管理は“扇の要”、会社の成長とともに歩み、管理職に」

備後漬物株式会社

  • 製造業
  • 東部
  • 301以上
社名 備後漬物株式会社
所在地 広島県福山市駅家町法成寺1613-47
URL http://www.bingotukemono.jp/
所属・役職 管理本部 受注管理部 課長
ご本人氏名 小泉 真弓さん

2018年7月現在

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1991年~
宝石販売会社に就職して1年後、店長となった。人と人とのつながりの重要性を感じ、お客様は自分の鏡と実感した。若過ぎて、部下を指導するといった余裕がなかったと当時を振り返る。

1998年~
家族の都合で広島へ引っ越し、事務員として備後漬物に入社。主に受注管理業務を担当する。事業の拡大とともに変遷する受注管理業務を支える。

2009年~
受注管理部課長に昇進。女性従業員の部下14名を持つ管理職として、活躍中。

20代で宝石販売店の店長を務め、コミュニケーションの重要性を学ぶ

受注管理部受注課課長であり、女性従業員の部下14名を持つ管理職として、活躍中である小泉さん。

小泉さんは新卒で札幌市の住宅メーカーに就職し、事務職として勤務していた。その後、宝石販売会社に転職し、1年後には店長に。「名ばかり管理職」と苦笑しながら話してくれたが、当時は若すぎて管理職としての意識を持って働くことができなかったという。店のノルマと個人のノルマの二重苦を感じていた上、朝礼で店長として、他の従業員のモチベーションを向上させるためのスピーチすることに苦手意識を感じていた。少し年上の部下や同世代の後輩と共に、チームリーダー的な感覚で働いていたそうだ。そこで得たものは、「人と人とのつながりの大切さ」や「お客様は自分の鏡」といったことだ。自分が丁寧に接客すれば、お客様は喜んでくれるし、売上にもつながる。逆に、良くない対応をすれば、お客様の反応も悪く、自身も苦い思いをすることがある。そんなことを実感しながら業務に当たり、コミュニケーション能力を高められたことは、現在でも財産になっているという。

備後漬物の受注担当として、会社の成長とともに自身も成長

その後、家族の都合で広島に来ることになり、備後漬物に就職した。副社長からアルバイト採用のための面接を受けたが、「ちゃんとした職に就かないといけん」と言われ、正規従業員として採用された。当時はオフコン(※1)に入力して伝票を印字していたが、まだまだ手作業中心の事務処理作業が多く、先輩から指示を受けながら粛々とこなしていた。そんな中、備後漬物のヒット商品「和風キムチ」の開発に立ち会うこともできた。開発に取り掛かっていた上司(現・副社長)から「リンゴを入れたいから買ってきて」と頼まれ、急いでスーパーに走ったこともあった。そうして誕生したあっさり味の「和風キムチ」は備後漬物の業績に大きく貢献する商品へと成長。このヒットとともに、受注数が増大し、受注管理業務も繁忙を極める中、前任の女性部長が小泉さんを育ててくれた。小泉さんは、先輩の良いところは吸収しつつも、係長の視点から「自分だったらこうする、こうすればもっと良くなるのに」と考えることも多かったという。

※1 オフィスコンピューターの略。中小企業等での事務処理に特化したコンピューター

管理職になって仕事のやりがいが増し、後輩の人材育成にも意欲

前任の女性部長の退職後、小泉さんが課長に昇格した。責任、権限が与えられ、自身の考えで動かせる仕事の範囲が広がり、「課長になって、初めて仕事が面白いと感じるようになりました」と、笑いながら話す。管理職になってすぐに、今までやりたいと思ったことを行動に移したそう。

それは、営業会議や開発会議に出席することだった。今までは、「受注管理部」が会議に呼ばれないことを歯がゆく思っていた。というのも「営業部門」と「製造部門」の間をつなぐ役割が「受注管理部」であるにもかかわらず、お客様の要望等を共有する営業会議にも、天候に左右される野菜などの材料の調達状況や、新商品について話す開発会議にも呼ばれていなかったのだ。この結果、両部門のコミュニケーションが足りず、商品の納品を第一と考える「営業部門」と、天候不順等で材料の調達ができず、生産ができない「製造部門」の間に立つ「受注管理部」が憎まれ役になっていたという。そこで、相手の土俵に入って理解に努めることにより、「受注管理部」として需給の調整がスムーズに行えるようになったり、部門間の仲が良くなり、業務がしやすくなったりしたそうだ。「受注管理は、営業と製造をつなぐ“扇の要”だよ、といつも部下に話しています。ここを経由しないと話がまとまらない、とても重要な仕事です」と、小泉さんは言う。

今、小泉さんが重視しているのは、後輩の人材育成だ。受注管理の仕事は複雑で覚えなければいけないことが多い反面、面白いと思える場面はそう多くはないそうだ。二子を出産してもなお、就業継続をする部下もいれば、せっかく育てた若手が辞めてしまうこともある。なるべく仕事を任せて成長を促すとともに、コミュニケーションを増やして20代の定着を促進したいと考えている。また「女性に対する評価が全体的にまだ低いと感じるので、そこを打開したい」と、力強く話してくれた。