輝く女性事例

「今の私を築き上げるもの、それは自分自身の努力と出会った方々とのご縁」

医療法人社団湧泉会 ひまわり歯科

  • 医療・福祉
  • 海田町
  • 31〜100
法人名 医療法人社団湧泉会 ひまわり歯科
所在地 広島県安芸郡海田町昭和中町2-38
URL http://himawari-sika.com/
所属・役職 医事課 メンタルコンサルタント
ご本人氏名 大井 紀果 さん

(2018年8月現在)

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1995年~
理系学部を卒業後に食品メーカーへ開発職として入社。商品開発に従事した後、役員付へ。

2000年~
大手損害保険会社のグループ会社に転職。新規事業所・新規部門の立ち上げを行う。

2004年~
前職就業中に資格を取得したため、日本語教師へ転職。尺八教室でのピアノ伴奏、新聞社での記事編集アシスタント、結婚式場でのピアノ演奏など、正規従業員ではない形態で何種類かの職業を経験。

2005年~
前職の尺八教室でのピアノ伴奏で知り合った社長の誘いにより、飲食事業会社へ入社。

2016年~
大学の後輩に誘われて、ひまわり歯科へ。前職在職中に資格取得したメンタルコンサルタントとして働く。

成果につながる経験を繰り返すことで成長を実感

現在、医療法人社団湧泉会ひまわり歯科(以下、ひまわり歯科)でメンタルコンサルタントとして働く大井さんは、食品メーカーの商品企画、損害保険会社の事務センター、日本語教師、飲食事業会社の経理や事務など、様々な職歴を持つ。目の前の業務に一生懸命取り組み、結果を出してきた経験こそが自信になり、未経験の業務や業界に飛び込んでも怯むことなく果敢にチャレンジしてきたという。その過程には常に自己研鑽があり、パソコンスキル、損保代理店資格、簿記といった業務に必要な資格やスキルを身に付けるとともに、常に社外の人とも交流をもつことで人脈を広げていったそう。

そんな大井さんも、食品メーカーに新卒で入社した頃は今とは違っていたそうだ。「入社当時の配属が希望する業務ではなかったこともあり、正直な話、あまりやる気が起きませんでした」と話す。しかし、入社3年目に、コンビニ向け商品を開拓する業務への異動がきっかけで意識が変わった。

新規業務ということもあり、上司と2人で、一から作り上げていく必要があった。上司が大井さんに裁量を与え、動きやすいように支援してくれたおかげで、自分自身の力で新しい業務を開拓する面白さを体験した。その中で学んだことは、情報収集とコミュニケーションの大切さだった。

業務としては、新商品企画から販売開始後の売上分析までをトータルで担当。定期的に市場調査を行い、トレンドや顧客のニーズを探求しては、それをもとに商品を企画し社内に提案する。顧客視点での商品開発に努めるため、試食品を社内外でモニター調査し、意見を求める。このような地道な情報収集・分析から、商品が売れる見込みを示すための根拠を集め、コンビニやスーパーのバイヤーにプレゼンし、販路を拡大し、その後の販売動向のチェックまで行った。

その過程で、社内外の人とのコミュニケーションの大切さを実感し、積極的に交流を深めた。例えば、異業種である商社、広告代理店、メーカーなどが参加する勉強会に自主的に足を運び、知見を広めた。そして、成果につなげていく経験を繰り返すうちに、自分自身に「力がついてきている」と実感が湧くようになった。

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未経験ながら資格を取得するなど、果敢にスキルアップ

やがて「畑違いの業界で、新しい経験や知識を得たい」との考えから、大手損害保険会社のグループ会社に転職。業界未経験ながら、業務グループリーダーとして業務量予測・分析や新人教育をはじめ、新規事務センターや新部署の立ち上げという重要業務に携わり、やりがいを感じたと話す。また、前職では上司と二人三脚の業務が中心であったが、チームの一員として働く中で、視点の異なるメンバーで構成されるチームで仕事をすることの醍醐味も身をもって学んだ。

そこでは、別事業所や本社の優秀な上司や先輩と出会う機会も多く、さまざまな刺激を受けた。また、早い段階から今でいう「働き方改革」に取り組んでいた企業でもあり、魅力的な働く女性たちを目のあたりにしながら「働き方」についての考えを深めることとなった。

大手損害保険会社のグループ会社は、仕事内容・環境とも良好でやりがいもあり、働きやすさも申し分なかったが、勤務と並行して2年間通学しながら資格を取得し、興味もあった日本語教師の職に挑戦する機会に恵まれ、退職。約1年半、念願だった日本語教師として働いた後に、縁あって飲食店等を複数経営する会社へ事務担当者として入社。入社後、社内の事務作業がほとんど手作業であることに気付き、パソコンソフトを導入しシステム化することで、業務の効率化を図った。入社時、経理の知識はゼロだったが、日商簿記を勉強することで仕入や売上管理、経理全般を行うまでに成長できた。

そんな中、女性経営者の友人から、経済産業省の主催する「メンタルコンサルタント育成プログラム」を紹介された。メンタルコンサルタントとは企業におけるメンタルヘルスに関する知識や対処法を理解して、企業の風土や実績に応じたプログラムを構築し、運営していくプロフェッショナルである(※)。色々な職場を経験し、さまざまな人と接する中で、仕事をする上でのメンタルケアの重要性は理解していたため、興味を持ち資格を取得した。

※ 出典:経済産業省「メンタルコンサルタント育成および人材マッチングプロジェクト」

働く上でのメンタルケアの重要性に気付き、学び、プロフェッショナルに

配偶者の転勤に伴い、福岡から大学時代を過ごした広島へ転居した。仕事を探そうと思っていた矢先、大学時代に所属していた茶道部の後輩が勤めるひまわり歯科に誘われ、医院見学へ。想像していた歯科医院の概念を超えた大型歯科医院で、企業勤めの長かった自分にもできることがありそうだと興味が湧いた。(ひまわり歯科の記事はこちら

今後事務部門を強化していきたいと考えていた院長は、約80名から成る組織を率いる経営者として、従業員のメンタルケアにも関心が高く、大井さんのメンタルコンサルタントとしての働きにも期待を寄せた。

メンタルコンサルタントとして働きだして、大井さんは周囲に溶け込めるよう尽力した。全従業員と面談できるよう時間を割り振り、一人一人と会話をする時間を持つようにしたが、当初は「面談中に話した内容を院長に言いつけられるのではないか」と従業員から訝しがられたり、当たり障りのない話題しか引き出すことができないことも多かったという。

しかし、心の不調が原因で体調が不安定になり出勤が難しくなった従業員に対し、職場ではなくカフェで定期的にお茶をしながら他愛のない会話を続けるうちに、出勤できるまでに回復したケースがあった。

このことをきっかけに、その様子を見ていた他の従業員も、大井さんに対しての考えが変わったという。現在では、月間スケジュール表を作り、毎日スタッフ一人につき30分、カウンセリングを行っている。このカウンセリングは管理職を含めた全従業員が対象となっており、従業員の話したいことを話してもらいながら、心身の健康維持を図っているという。

悩むより前に行動を。成果が背中を押してくれる

最後に、働く女性へのメッセージを大井さんに伺った。

「働き方は生き方そのもの。諦めたり、嫌だなあ、と思い悩んだりする時間はもったいない。動いてみたら、何かが見えてきます。とにかくまずは目の前のことに一生懸命取り組んでみる、そうすると新しい景色が広がり、誰かが助けてくれます。力を尽くしてみて、どうしてもダメなら次の何かを見つけるのもいいと思います。引き受けた仕事には全力で取り組み、成果を出す。その積み重ねで上司や周囲の信頼を得ることになり、仕事がしやすく、楽しくなります」と、さまざまな環境、状況で常に輝き続けるコツを教えてくれた。