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輝く女性事例

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「任された現場で成果を出しながら、新たなフィールドへ」

オタフクソース株式会社

  • 製造業
  • 広島市
  • 301以上
社名 オタフクソース株式会社
所在地 広島市西区商工センター7-4-27
URL http://www.otafuku.co.jp/
所属・役職 商品企画部 商品企画課 課長
ご本人氏名 松田 陽子 さん

(2018年11月現在)

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1999年~
オタフクソース株式会社に入社後、製造部計量課に配属され、工場の製造部門で粉体、液体等の計量作業を担当。

2000年~
開発課に異動となり、主に業務用の特注商品の開発を担当。2003年から同課の東京分室にて、コンビニや冷凍食品メーカーなどの開発担当に。

2006年~
研究開発部部長の指示のもと、開発における課題解決に向けた業務を実施。部長の直下で働いたことで、上位職者の考え方などを身近に経験でき、視野を広げる。

2007年~
マーケティング部商品企画グループにて、シニアスタッフとして、初めて商品の企画に携わる。「1歳からのお好みソース」の企画を一から実施し、商品化につなげる。

2008年~
開発課の課長となる。各メンバーの力を発揮させ、一緒に目標を達成していくことや、スムーズな開発をするために、営業・工場など、立場の違う部門と交渉して進めていくなど、マネジメント力を身に付ける。

2016年~
新規事業である飲食店「Vege Love it!」の店長として、店舗の立ち上げ企画、メニュー開発、運営、収益管理など、全般のマネジメントを実施。

2018年~現在
商品企画課に異動し、課長として活躍中。

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入社直後、商品開発の基礎を学び、若手ながら開発を任され、経験を積む

学生時代に栄養・食物学を学んでいたことから、食品関連の会社を目指し、オタフクソース株式会社に入社した松田さん。製造部計量課に配属され、工場の製造部門で粉体、液体等の計量作業を担当した。当時2,000種類以上あった製品の配合を全て見ることができる業務で、ソース等の調味料の根幹を知ることができ、その後の開発業務に役立つ経験を得たそう。

早速、2年目から開発課に異動となり、主に業務用の特注商品の開発を担当。先輩の指導を受けながら、数百種類ある原材料を組み合わせて味を作り上げ、開発のノウハウを習得するとともに、自身の味覚の向上にもつながった。そして、入社から5年目となる2003年に同課の東京分室に異動。大手コンビニや冷凍食品メーカーの商品の原材料となる調味料の開発を行うことになった。

開発業務においては、営業担当者と一緒にお客様を訪問し、要望に合った特注品を作り出す。競合とのコンペになることもしばしばあったそう。 「焼きそば用ソースの開発の場合は、お客様が利用予定の麺、野菜などの材料をそろえ、試作した数種類の当社ソースを使って調理します。コンビニの場合は、工場で調理してから店舗へ出荷され、最終的にお客様は電子レンジで温めて食べますので、同じように再現して最終的な味を確かめます。おいしいと評判の有名店に出向いて、味を研究したこともありました」。 このころ、室長という立場になり、部下もでき、広島に上司はいるが、自分で判断しなければいけない場面が増えてきたそう。そんな中、開発した商品が受注に至ると、大きな売上へとつながり、やりがいを感じたそうだ。

一から手掛けたオタフクブランドの商品が人気アイテムへと成長

入社から7年たち、広島に戻って研究開発部部長の指示のもと、開発における課題解決に向けた業務の補佐を実施した。部長の直下で「課題抽出→仮説→検証→行動」といった基本を学んだり、上位職者の考え方などを身近で見たり、視野を広げた。そして、9年目にマーケティング部商品企画グループにて、シニアスタッフとして初めて商品の企画に携わる。 「『1歳からのお好みソース』の企画を一から実施しました。小さなお子様にも、安心して食べていただけるように、塩分を抑え、化学調味料や着色料、保存料などを配合せず、主なアレルギーへも対応する商品としました。今も販売されている商品です」。 ここでは、マーケティングの基礎知識を得たとともに、工場、開発、営業など、多くの部門と連携してモノづくりをすることができたと話す。「少子化なのに、本当に売れるのか?」などという社内の意見に対して、説得していく苦労も味わった。

そして、10年目の2008年から、開発課の課長となった 「課長となった当初の開発課メンバーの半分は、私よりも経験豊富な先輩であったので、私が判断すべきことも少ないように思え、マネジメントをしなければ、という意識はあまり持てませんでした。2年目からは徐々に後輩が増え、自分が指導していくことも増えてきました。そして、それぞれの得意分野を伸ばしてもらい、みんなで成果を出していけるようにマネジメントすれば良いと考えるようになり、情報共有をする場を頻繁に設けて、コミュニケーションを大切にしました」。

新規飲食店の立ち上げを任され、マネジメントの経験値が飛躍的に向上

2016年から、広島市西区のショッピングセンター内の飲食店「Vege Love it!」の店長として、店舗の立ち上げ企画、メニュー開発、運営、収益管理など、全般のマネジメントを実施した。初めてのことばかりで、目まぐるしい日々だったが、社外の方との関わりが多く、学ぶことも多かったそう。

「ショッピングセンターの開発会社の方が、店舗コンセプトなどを提示するのですが、『こんな風に考えるのか、切り口が違う』と感心することがありました。また、当初は野菜をおしゃれに楽しんでいただこうと、ボリュームを少なめにしていたのですが、フードコートということもあり、ファミリー層が多く、お客様の求める商品とは違ったのか、売上が上がりませんでした。落ち込んでいた私に、他店の女性店長さんが『なんで暗い顔をしているの?私は楽しくて仕方がない』と話し掛けてくださったりして、その店長さんの頼もしい様子と、スタッフがとても店長を信頼していて団結力を感じたりして、刺激をもらいました」。

また、さまざまな経験を持つ社員(パート・アルバイト)20名以上をまとめ、目標を達成していくことの難しさも感じたそう。しかし、他の部門では得られない、貴重なマネジメント経験を積むこととなった。

管理職ならではのチャレンジにこれからも挑んで

otafuku_1_cut.jpg2018年10月に商品企画課に異動し、課長として約10年ぶりに商品企画に携わるようになった松田さん。 「時代を常に読み、ついつい手が伸びてしまうような商品をつくり出していきたいです。また、スーパーだけでなく、ネットやSNSなどの口コミなど、お客様が商品を知る機会は多様化していることにも対応していきたいです。モノづくりが好きなので、現場に近いマネジメントができれば」と、意気込みを語ってくれた。

また、「当社は、頑張っていれば評価されると感じています。また、管理職は、決定権がありますので、やりたいことが実現でき、やりがいがあります。長く勤務する女性社員が増えてきていますので、ぜひ管理職に挑戦していただきたいです」と、後進の活躍を期待するとともに、松田さん自身も輝きながらこれからも進んでいくことだろう。