輝く女性事例

「チャレンジすることで次のチャンスに恵まれ、さらなる活躍の場へ」

株式会社広島三越

  • 卸売業・小売業
  • 広島市
  • 31〜100
社名 株式会社広島三越
所在地 広島市中区胡町5-1
URL https://mitsukoshi.mistore.jp/store/hiroshima/index.html
所属・役職 営業統括部 紳士ファッション マネジャー
ご本人氏名 羽倉 沙織 氏

(2018年11月現在)

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2007年~
入社後、銀座三越のお歳暮ギフトセンターに配属され、入社2年目には、同センターの約300名の従業員をまとめるチームリーダーに任命される。

2010年~
広島三越へ異動し、婦人服飾雑貨部門を担当。カラーコーディネーターや、社内資格であるファッションアドバイザーの資格を取得。入社5年目からはアパレル部門の紳士ファッション担当へ移動。入社7年目には、同部門のショップマスター職(ブロックリーダー)に昇格。2013年に結婚した当初は、家庭と仕事の両立の難しさを少々感じるも、次第にメリハリをつけられるように。入社10年目となる2017年にはマネージャ昇格試験に挑戦。

2018年~
管理職試験を経て昇格し、現在の役職である、紳士ファッション部門のマネジャーとなる。現在は広島三越の紳士フロア全体のマネジメントを行っている。

若手の頃のチャレンジと達成感、支え合える同期の存在は今につながる礎に

学生時代に参加した、株式会社広島三越(以下、広島三越)でのインターンシップで、先輩社員から「百貨店業務は転職をしなくても幅広い分野の仕事ができることが魅力」と言われて心惹かれ、百貨店業界を目指した羽倉さん。2019年4月で入社12年目となり、現在は、広島三越の紳士ファッション部門を取り仕切る、マネジャーを務めている。

「若手の頃は都心で働き、いずれは地元の中国地方に戻って働きたかったので、全国にネットワークがある当社は、自分の思い描くキャリアプランと合っていると思いました」という羽倉さんの希望通り、入社1年目は東京の銀座三越に配属された。

2.三越女性記事_挿入1.JPG初めての仕事は、「お歳暮ギフトセンター」。百貨店の売上の核となる重要な部門であるが、銀座三越では毎年新入社員を配置して、将来を見据えた教育を行うのだという。「百貨店にとって重要な部門に配属されたことで、会社が成長を期待してくれているというメッセージだと受け取りました。他店舗の同期は胸元に新人マークをつけて売場に出ていたようですが、銀座店だけは新人マークがありませんでした。新人であることを言い訳にはできない環境に身を置いていると思うと、同期と共に、より一層心が引き締まりました」と、入社当時の心境について話す。

2年目には、同部門のアルバイトスタッフ約300名と、1年後輩にあたる新卒社員25名の統括を行うチームリーダーに任命された。主に勤務表の作成や、現場運営に必要な情報伝達などの、チームのマネジメントを行ったが、入社2年目の羽倉さんにとって、この大役は苦労しながらも学びの連続だったという。

「お歳暮ギフトセンターでは、正社員、パート、派遣社員、アルバイトと、雇用形態の異なる方々が働いているため、それぞれの雇用条件や本人の希望に沿った勤務表の作成に苦労しました。全員になるべく気持ちよく働いてもらうためには、公平な時間割や適切な役割分担が重要であると思い、一人一人の勤務希望・可能時間帯やスキルなどを少しでも把握できるよう、忙しくても積極的にコミュニケーションを取るように工夫しました」。ここで羽倉さんは、多様な働き方を認め合う大切さを学んだという。

3年目に広島三越に異動し、1年間婦人服飾雑貨部門を経験した後、アパレル部門の紳士ファッション担当となる。そして、上司から「百貨店への来店が少なかった30~40代の男性向けイベントの企画と運営」を任された。

「広島市内にある眼鏡店と、共同イベントを企画し、プレスやコーディネーターを招いたトークショーも行いました。企画から運営、その後の成果の確認まで一通り経験し、任せてもらえるうれしさを感じました。また、自分で考え実行したことが新規顧客獲得などの成果につながり、やりがいを感じる機会となるとともに、社外の人脈も広がりました」と、振り返る。こうした若手時代の経験が、羽倉さんの仕事へのモチベーションを高め、自主的に取り組む姿勢を身に付ける機会となり、管理職になった今でも基盤となっているという。

管理職への昇進と家庭との両立で悩んだが、挑戦

入社7年目には、紳士ファッションのショップマスターとなり、順調にキャリアを重ねた。その頃、結婚し、家庭と仕事の両立の難しさを少々感じつつも、新生活の楽しさもあり、次第にメリハリをつけられるようになったそう。しかし、結婚して2、3年たち新生活に慣れてきたころ、同期の仲間たちが管理職へキャリアアップするための昇格試験にチャレンジし始める姿を見て、羽倉さんは悩み始めた。

羽倉さんは仕事にやりがいを感じ、管理職へのキャリアアップを前向きに考えていたものの、友人や同僚がさまざまな道を選ぶ様子を見て、自分の考えが揺れ動きはじめ、管理職試験を受けることに躊躇していたという。

「当時の私には、管理職として働きながら家事や育児をこなす将来の自分の姿をイメージすることができませんでした。『夫は、私に管理職になってほしくないのではないか』と勝手に思い込んでしまい、結局、管理職へのチャレンジまでに2年間悩んでしまいました」。

しかし、異動してきた上司の言葉で、悩んでいた気持ちに少しずつ変化が生まれた。「その上司は、部下との対話を重要視する方だったので、面談などで頻繁に悩みを聞いてもらうだけでなく、私が想像できず悩んでいた管理職としての具体的なキャリアについても共に考えてくれました」。

上司は、「今すぐに管理職試験を受けず、将来的に、家庭のライフイベントがひと段落してから管理職へチャレンジする」、「入社10年目を前にした今、視野を広げて、管理職試験に挑戦してみる」というような複数の選択肢を提案してくれたという。今後のキャリアプランをひとつずつ想像し、なりたいイメージを声に出しながら具体的に考えていくと、2年間頭の中で悩んでいた「管理職=大変」というイメージより、挑戦してみたい!という前向きな考え方に変わったのだそうだ。

「上司は、管理職試験を強く勧めることはありませんでしたが、せっかく正社員として入社したのだから、見えない未来に恐れず、試験を受けてみたほうがいいのでは?と言葉を掛けてくれました。また、夫も実は、『自分で考え抜いて決め、挑戦するのであれば、全力で応援する』と考えていたようで、応援してもらえました」。

そして入社10年目に管理職試験を受け、現在の役職である、紳士ファッション部門のマネジャーへと昇格した。悩んだ時間も多かった分、管理職試験にて昇格したときの喜びは大きかったという。

後進へのメッセージと今後のビジョン

これから管理職の道を目指す女性に向けたメッセージをお願いした。「若手のころから責任のある業務を任せてもらえたことが自分の可能性を広げ、自信につながったように思います。私自身もそうであったため、管理職に躊躇してしまう女性がいるのも分かります。実際、管理職になってからは、これまで培ってきたスキルだけでは対応しきれないことも増えました。しかし、その分学びも多く、新しい仕事にチャレンジするときは不安よりワクワクの方が勝っています。今はまだ周囲に助けてもらってばかりですが、管理職となり、一歩踏み出してよかったと思っています」と話してくれた。

3.三越女性記事_挿入2.JPG「“女性活躍”という言葉がなくなり、さまざまな方が活躍することが当たり前だと感じられる世の中になってほしいです。私自身も、より広い視野を持ち、向上心を絶やさずこれからも頑張ります」。笑顔でそう話す羽倉さんの表情からは、前向きな明るさだけでなく、凛とした強さも感じられた。