輝く女性事例

「全ては利用者のため。未経験から挑戦を続けた奮闘の日々」

社会福祉法人 松友福祉会 障害者支援施設 寿波苑

  • 医療・福祉
  • 三原市
  • 31〜100
法人名 社会福祉法人 松友福祉会 障害者支援施設 寿波苑
所在地 三原市須波ハイツ4-15-1
URL http://www.sunamien.jp/index.html
所属・役職 生活支援 課長
ご本人氏名 井上 由紀江 さん

(2018年11月現在)

seika_header_2.png

1988年~
短大卒業後、社会福祉法人 松友福祉会 障害者支援施設 寿波苑で寮母として働く

1996年~
寿波苑の介護員の中で初めて育児休業を取得。その後、1999年には第二子、2002年には第三子を出産し、育児休業を取得

2005年~
生活支援の副主任となり、介護員の手本となれるよう、日々自分の仕事内容や利用者との接し方を意識しつつ、業務に当たる。2008年には主任へと昇格

2011年~
介護係長へと昇格し、勤務表の作成といった管理業務から現場仕事までを幅広くこなす

2015年~
生活支援課長へと昇格。働きやすい職場づくりを心掛け、業務改善や人材育成に励む

seika_footer.png

未経験から障害者施設の介護員へ。仲間に支えられた日々

現在、「社会福祉法人 松友福祉会 障害者支援施設 寿波苑(以下、寿波苑)」で生活支援課長として、利用者の介護から施設運営まで幅広く受け持つ井上由紀江さん。短大で幼児教育を学び、卒業後は地元での就職を目指していたが、思い描いたような保育士の募集がなかったため、設立されたばかりの寿波苑へと就職を決めた。

就職後の初任者研修で、初めて障害者福祉や介護について学んだ。同期は20人いたが、うち15人は井上さんと同様の未経験者。そのため、経験者の5人から業務を教わり、見よう見まねで必死に業務に当たった。時には親子ほど年の離れた利用者に仕事を教えていただくこともあったという。「与えられた仕事がきちんとこなせず、何事にも自信が持てず、反省ばかりの日々でした。しかし、熱心に指導をしてくれる先輩や同僚に恵まれ、仕事を続けることができました」と無我夢中だった当時を振り返る。社内の研修制度も活用しつつ、1992年には介護福祉士資格を取得した。

寿波苑の介護員として初の育児休業を取得。育児に家庭に奮闘

1996年、井上さんは寿波苑の介護員の中で、初めて1年間の育児休業を取得した。「育児休業を取得しにくい雰囲気は全くありませんでした。むしろ、みんなが協力的で、サポートをしてくれました」と井上さんは話す(育児休業の取得促進について、寿波苑の記事はこちら)。1999年には第二子を出産し1年間の育児休業を取得。子供2人を抱え、仕事も家庭も忙しい毎日で、限られた時間をどのように使うかを日夜考えながら走り続けたという。2000年には義理の両親と同居。井上さんが夜勤の際などは家族の協力に支えられ、「仕事も家庭もできるところまでやってみよう」と邁進した。2002年には第三子出産に伴い、1年間の育児休業を取得。「当法人は土日出勤で平日休みなので、子供の学校行事には参加できました。仕事は忙しかったですが、有給休暇を取得しやすい雰囲気でしたので、メリハリをつけることができました」と当時を振り返る。

その後、2008年には主任介護員に昇格。身体介護・生活支援の介護員8名のリーダーとなり、自身の業務だけでなく、従業員のマネジメントについても考えることが増えたという。従業員同士がお互いの考えや思いを理解し合えるよう、適宜ミーティングを実施し、コミュニケーションを図るよう努力した。

今の目標は、後進育成。業務改善や環境改善に注力したい

2015年には生活支援課長へと昇格。どちらかというと人を動かすことが苦手と考え、当初は「20数名の部下をマネジメントすることは私には難しい。私に課長が務まるか不安」と躊躇したが、上司の励ましや説得を受けて課長にチャレンジした。「前任者という道しるべもあり、何とか管理職としてのスタートを切ることができました」と井上さんは言う。

役職が上がり、やるべきことが見えてきたとき、責任やその重さを実感したという井上さん。管理職として、利用者に対して質の高いサービスを提供するべく、人材をマネジメントしていかなければならない。そのため、まずは時間を有効活用するために業務時間を区切り、その中での業務遂行を意識した。ミーティングも予定時間を厳守し、途中であろうとも切り上げる。部下に対しても同じように指導をし、指定された業務を指定された時間内に終わらせることを徹底した。時間内に終わらないのであれば、なぜ終わらないのか、別の対応策や改善策はないのか、など模索する習慣をつけるように心掛け、業務の効率化を目指した。

また、従業員の業務に対するベクトルや良い方法を共有化するため、朝礼後のミーティングで業務に対する井上さん自身の思いや考えを伝える場を持ったり、業務マニュアルの読み合わせを行ったりした。「色々と工夫をしていますが、まだ、道半ばです」と井上さんは言うが、“利用者に対して質の高いサービスを提供する”という目標に向け、日々活動を続けている。

さらに、主任時代から「従業員が働きやすい職場づくり」を常に心掛けているという。利用者へのサービスについて、従業員の中でも意見が分かれることがある。そんな時は、双方の意見、さらには利用者の意見も聞き、働きやすい、またサービスを受けやすい環境づくりを目指す。

課長となった今でも日中は介護員として現場で働くという井上さん。今の目標は、“正しいと思う仕事”をしながら後輩を育てることだという。「私は未経験でしたが挑戦をしてみたら意外とできました。入社後、個人の経験や能力に合わせ、約半年は先輩が付いて個別に指導します。未経験でも大丈夫です」と井上さんは自身の経験を振り返り、介護業界へ新たな人材が入ることを期待する。