働き方改革優良事例

「働き方改革」と「スキルアップ」が両輪
ボトムアップで従業員の意識改革促す

宗盛電気サービス株式会社

  • その他産業
  • 西部
  • 31〜100
  • 推進体制(経営者)
  • 長時間労働の削減
  • 休暇取得の促進
  • 育児・介護・治療と仕事の両立
認定マーク
所在地 〒734-0026 広島市南区仁保一丁目9番1号
URL http://www.munemori.co.jp
業務内容 電気技術サービス、電気工事
従業員数 32人(2017年8月時点)

type1_munemori_1_2.png

モデル規定に自社流加味して制度を構築

個別対応から制度・規則設計に移行し、「確保」と「定着」の二兎追う

type1_munemori_9.jpg宗盛文幸代表取締役が働き方改革の取組を本格化したのは約10年前。せっかく採用した従業員が定着しないという問題を感じ始めたことがきっかけだったという。主力事業である電気技術サービスでは従業員が資格や技術を保有していることが重要になる。長く働き、熟練してくれてこそ戦力になるとの思いで採用や従業員教育に取り組んでいたが、定着してもらわなければ「教えても成果が出るまで育たない」。一方、必要な人員を補うためにも中途採用を進める過程で、こうした人材は「働きやすい職場のほうが喜んでくれる」ということもわかってきた。「定着」と「確保」という二つのベクトルから「何もしないと従業員が減ってしまう」との危機感が導き出した結論が「従業員が個々の事情を抱えていてもお互いが融通し合える働きやすい職場を作り上げる」というもの。実際に動き出すと、同様の気持ちを個々の従業員も持っていたことが見えてきたという。トップが中心となって、まずは会社の雰囲気づくりを進め、個別事情に柔軟に対応する環境を整備したが、社会的に法的な制度づくりも普及しつつあったことから、平成21年から制度や規則の整備に着手し、「ワーク・ライフ・バランス推進宣言」も行った。参考にしたのは広島県や厚生労働省が示したモデル規定。これをベースに会社の事情を踏まえて、「こうしたほうがいい」を加味して、具体策をまとめた。「利用しやすい制度があることを知っていれば定着につながる」という期待がある。

「安心して働ける職場」へ双方向から改革

ボトムアップとトップダウンで意識改革

労働時間短縮に向けて宗盛代表取締役が最初に行ったのが、従業員を選抜して、会社の進むべき道を議論してもらうという取組だ。半年がかりで議論した結果、「技術力をアップしなければならない」との結論が報告されたという。宗盛代表取締役はまさに自らの思いと合致した答えが示されたことで、そこを会社の使命と捉え、進むべき方向性として「長く安心して働ける職場を作り上げる」との理念を従業員に提示した。従業員自らが講師を務め、全員が参加する「1日勉強会」や働き方の気づきを促す「従業員面談」など、理念実現に向けて従業員が自ら考える仕組みを構築していった。1日勉強会の実施当初は講師役を嫌がる従業員もいたが、「他の人が良い発表をすると自分もチャレンジしたくなる」など参加意欲が向上。年1回だった開催頻度も年3~4回に増えている。トップと従業員による面談を通じて「どういう働き方が一番いいのか」を問い続けた結果、時差出勤制度や定年退職者の再雇用短日数勤務制度など、従業員からの声が制度づくりのヒントになるケースも増えているという。「従業員からの業務改善提案が増え、実際にやり始めると効果が実感でき、効率化につながる」(宗盛代表取締役)。トップが会社の未来を示し、その中でどう働いていくかをボトムアップで考えてもらい、成功体験として積み上げることが、好循環を生み出している。

従業員の自己啓発、最大限に支援

[様々な研修に従業員を派遣している]
type1_munemori_8.png

働き方改革とスキルアップを両輪とする宗盛電気サービスにとって重要なのが従業員一人一人の能力向上だ。1日勉強会や職場内訓練(OJT)に加えて、広島職業能力開発促進センターなど外部の研修機関や団体等が開く講習会に会社負担で従業員を参加させる取組も継続している。宗盛代表取締役は「従業員が参加しやすいように意識している」としており、現在は従業員の半数以上が年に1回以上外部講習会に参加するようになったという。会社負担も少なくないが、「技術で仕事をする会社と決めた以上、割り切らないとダメ」と言い切る。「技術力を高めることで顧客からの評価が上がることは本人が一番実感でき、仕事に対する姿勢も前向きに変わっていく」というのが宗盛代表取締役の読み。先輩社員に付いて現場に行き、作業に従事しながら仕事を覚えるOJTについても、OJT対象社員の経費を個々の業務とは別枠で管理することで、現場で実施しやすい環境を作っているという。

「作業と技術の見える化」で労働時間短縮

スケジュールと技術保有データの共有で従業員の配置を効率化

宗盛電気サービスが手掛ける設備の保守点検業務は24時間365日対応が求められる領域だ。顧客からは設備が休止している休日に保守作業をしてほしいと要望されることも少なくない。一方、突発的な業務は少なく、大半は事前に日時や従事者などの計画が組めるのが特徴でもある。こうした状況下で労働時間の短縮を進める取組を支えるのが、企業の情報共有を支援するための「グループウエアソフト」を導入したことだ。このソフトを使って個々の従業員の業務スケジュールと保有している技術についての情報を共有。例えば、ある従業員に休日出勤の振替休日を取得させる際には取得日の業務の代替人員を必要な技術や資格に応じて探し、割り当てることなどが簡単にできるという。従業員同士もお互いのスケジュールをすばやく確認し合えるため、個々の都合に応じた業務のやり取りも可能。スケジューリングの責任者であるマネジャーがそれぞれの業務や状況に応じた効率的な従業員配置を行うことを可能にしている。

type1_munemori_4_3.png

type1_munemori_5_2.png

type1_munemori_6_2.png