働き方改革優良事例

経営層と、従業員が
響き合って取り組む働き方改革

広島ガスメイト株式会社

  • その他産業
  • 西部
  • 101〜300
  • 推進体制(総務人事)
  • 長時間労働の削減
  • 休暇取得の促進
  • 多様な人材の活躍
  • 育児・介護・治療と仕事の両立
認定マーク
所在地 〒734-0007 広島市南区皆実町一丁目10-18
URL http://www.hgas-mate.co.jp/
業務内容 検針・料金収納、コールセンター、損保代理店等
従業員数 216名(男性94名、女性122名)

(2018年2月現在)

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  • 従業員が健康であることが生産性の向上の要
  • 改革を支えるのは管理職の存在
  • 従業員からの提案を取り入れ、職場を横断しての交流を活性化
  • 時間をかけながら丁寧に行う人材育成と制度周知

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生産性に直結する健康を重視した経営

従業員の健康を第一に考えた取組の延長線上にある働き方改革

type1_gasmate_2.jpg広島ガスメイトは、従業員の56.5%が女性であり、平均年齢が54歳と高い会社である。同社では、従業員が健康で働き続けることができる職場づくりに向けて、従業員の多様な働き方に柔軟に対応できる体制づくりを行ってきた。

代表取締役社長の藤森敏彦氏は、取組への思いを次のように語る。
「当社は、人が財産の会社です。従業員の多様なキャリアを強みに、安心して、そして何よりも元気に働ける環境づくりを目指しています。そして従業員が健康であることは、家族や本人にとってプラスになるだけでなく、生産性の向上にもつながると考え、平成27年の夏から『健康経営』を推進してきました。当社の働き方改革の取組は、その理念と取組の延長線上にあるものです」

同社では、健康経営を推進する体制として、主任以上の中堅従業員のメンバーで構成する6つの検討分科会を立ち上げている。分科会ごとに課題を設定・分析し、PDCAサイクルを回して問題解決に取り組んでいるという。取組テーマは、労働時間管理の充実や、健康に対する従業員の意識向上など様々だ。さらに、効率的に分科会を行うため、資料は1枚、時間は1時間、資料提出は1日前と、3つのONEをルール化しているという。


従業員一人一人が主体となる働き方改革

管理職が現場をまとめ、声を取り入れる

type1_gasmate_3_2.jpg働き方改革に取り組む上で、同社が大切にしていることは、トップダウン方式ではなく従業員が主体となって行うことだ。藤森氏は、そのためには、管理職の存在が大きいと話す。
「以前は、経営層を中心に改革を考えて進めていましたが、従業員にとって、どうしてもやらされている感が拭えませんでした。そこで従業員の皆さんに、職場において改革したい、改革してもらいたい「気付き」を出してもらうことにしたところ、活発に意見が提案されるようになりました。経営層と従業員の双方の意思を汲み取ることができる立場にいる管理職が、積極的に従業員の気づきをリードしてくれたことが、結果につながったと思います」

集まった意見は様々だ。例えば、一部の部署において、急な休みが必要となった場合に休暇が取りにくいという意見が提出された。そこで経営層は、業務の分担を見直すことにより、休みの取りにくさや労働時間の問題を改善した。従業員一人一人が自分の問題として考え、それを経営層が柔軟に取り入れ、管理職が橋渡しを行うという、社内一体で行う仕組みが機能している。

他部署とのつながりも、従業員からの提案を活発化させている。従業員から「職場を横断してのフリートークがしたい」という要望があったことを契機に、社内での交流を増やし、場合によっては出張も含め社外との交流の機会も認め、従業員同士が交流する機会をつくった。異なる立場にある人との交流が新しい発見につながり、それが新しい考え方を取り入れ、さらなる提案を生み出すきっかけにもなったという。

働き方改革を進めていく中で、課題はまだまだある。従業員の満足度を調査したところ、労働時間への不満は少なかったが、決まったルーティンの仕事が多いなど、やりがいの部分での不足を感じているという意見があった。これに対して藤森氏は「改善活動を進めることで、従業員が主体となって働きたくなるような職場へと段階的に変えていきたいと思っています。現在、情報化技術を活用した直行直帰型の勤務もあり、同じ時間に同じ労働をするのではなく、テレワークなど多様な働き方も模索していきたいです」と今後の取組への意気込みを語る。

制度だけあっても改革は進まない

制度の周知と理解を進め、女性活躍推進も

type1_gasmate_4.jpg同社では、従業員の半数以上が女性で、重要な役割を担っている。橋本管理部長は、女性の活躍にさらなる期待を寄せている。
「女性活躍の法律ができた時、当社の取組を見直し、男性に比べ女性の人材育成に向けた教育が不十分だと感じました。そこで当社では、管理職を目指す女性のための3カ年教育を行ない10名の女性が参加してくれ、今年で3年目が終了しました。すぐに効果が出るわけではありませんが、今後も継続して先を見据えた教育を推進していきたいと思います」


また、育児・介護の休暇に関する調査を行ったところ、従業員が内容を十分に理解していないことが浮き彫りになったという。そのことから、広島ガスメイトでは、制度をまとめた『育児・介護休業ハンドブック』を作成し、周知を図った。その結果、同社では育児で休業を取り、その後仕事に復帰することが当たり前の職場風土になったという。


type1_gasmate_5.jpgこれらの取組に対して、子どもを持つお客さま業務部の前田係長は、「さまざまな支援の制度があるので、安心して働けます。育児休業を取り仕事に復帰しましたが、当社には子どもが小学校6年生までの短時間勤務や時間単位での有休で早く帰ることができる制度があり、子どもが病気になった時にとても助かりました。上司も同僚も子育てに理解があり、声もかけてくれるので、安心して子育てしながら働くことができる環境です」という。


type1_gasmate_6.jpgコールセンターでリーダーを務める瀬川係長は、「コールセンターは特殊な業務で、長期の休暇が取りにくいと言われていましたが、『そう思い込んでいるだけでは』と意識を変え、業務の調整を行うことで改善を進めています」と、従業員自ら考え方を変えることが重要だと話してくれた。


最後に藤森氏より、働き方改革に向き合う際のアドバイスをいただいた。
「残業時間は、最終的にはゼロにすることを目標にしています。当社もまだまだ達成できていませんが、すぐに完璧な結果を求めず、段階的に進めていくことも重要なポイントだと思っています。失敗しても次に挑戦してみようと考えながら、従業員が一丸となって、まずは取り組んでみる。そうして、変わっていこうとする雰囲気をつくることも重要だと思います」