働き方改革優良事例

「働きがいNo.1企業」を目指して、
雇用環境を整備し支援制度を拡充

株式会社ゆめカード

  • その他産業
  • 西部
  • 101〜300
  • 推進体制(総務人事)
  • 長時間労働の削減
  • 休暇取得の促進
  • 多様な人材の活躍
  • 非正規雇用の処遇改善
  • 育児・介護・治療と仕事の両立
認定マーク
所在地 〒732-8570 広島県広島市東区二葉の里三丁目3番1号
URL http://www.youmecard.jp/
業務内容 クレジットカード事業、保険事業、電子マネー事業、システム開発事業、トラベル事業
従業員数 301名(男性107名、女性194名)

(2018年2月現在)

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  • 目の前にある課題を一つずつ着実に取り組む
  • パート社員から正社員、管理職へキャリアアップが可能
  • 育児休業取得率及び取得後の復帰率100%、短時間労働も選択可
  • 1日3回まで取得できる時間単位有給休暇制度
  • 自社開発システムを柔軟に改善し、日常業務を効率化

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新生「ゆめカード」として職場風土を改革

さまざまな従業員が活躍できる職場づくり

type1_youmecard_2.jpg「平成19年、トップの交代により、新生“株式会社ゆめカード”がスタートしました。社是に“信頼される企業として成長し、『働きがいNo.1』を目指す”が盛り込まれ、トップダウンで、職場風土を変える取組が始まったのです」と、管理部の伊藤部長は取組スタート時を振り返る。適切な勤怠管理、現場のマネジメントの徹底、コンプライアンス順守など目の前の課題から地道に取り組み、改革を一歩ずつ進めてきた。
平成21年度より、同社の女性従業員の活躍促進も本格的にスタートした。正社員・非正規社員を問わず、優秀な女性従業員を管理職に登用。現在、10名以上の部下を持つ女性管理職比率は13.5%となり、2020年までには「女性の管理職に占める割合を25%以上にする」という目標の達成に向けて取り組んでいる。
その他、平成16年度から、パートナー社員(パート社員)の正社員登用制度も開始している。これまでの正社員登用者数は41名にのぼり、実は、伊藤氏はパートナー社員として入社した後、正社員に登用された第1期生。雇用形態に関わらず、従業員のがんばりが評価されるという雰囲気が、社内に定着しているという。

また、さまざまな立場の従業員が活躍できる職場づくりに向けた取組として、管理職による衛生委員会、パートナー社員を含め各部門の代表が参加する職場改善委員会を開催している。制度が整っていることに加え、実際の制度利用につなげるためには、職場の管理職や、従業員自身の意識が大切である。
さらに従業員からの声を聞くために、社長への提言制度や、仕事の質と量について自己申告できる制度もあり、こういった制度も活用して、環境改善や人間関係の悩みなどに至るまで、幅広く従業員の意見を収集し、働きやすい職場づくりに向けたさまざまな課題に取り組んでいる。
こうした取組を進めてきた同社だが、一方でスムーズに改革が進んだわけではないという。そこで、前述の各種委員会などを通じて繰り返し、従業員に取組や方針の周知を行い、取組状況をフィードバックして改善につなげてきた。それでも改善されない従業員へは総務課が個別にヒアリングを行い、残業はしかたないといった「思い込み」や「認識違い」を是正しながら、改革を進めている。

育児・介護休業や有給休暇の取得促進

1日3回まで取れる時間単位有給休暇制度

育児や介護と仕事の両立を推進している同社では、直近3年間の育児休業取得率及び、復帰率はともに100%となっている。また、復帰後は短時間勤務も選択できるよう制度を整えている。さらに育児のみならず、介護休業の取得などについては、総務課が窓口を務め、きめ細かな対応を行っている。


type1_youmecard_3.jpg2017年4月に育児休業から復帰した総合企画部グループ長の玉村さんは、16時までの短時間勤務を選択している。「育児休業からの復帰当初、子どもが体調を崩して月の半分ぐらい休んだこともありましたが、周囲のフォローで乗り越えられました。普段の業務については、優先順位を考えて効率的に仕事をするように心がけています。急な休みなどでも対応できるよう、周囲とも情報を共有し、仕事の仕方も工夫しています」と話す。
仕事との両立に関する取組について、伊藤氏は次のとおり語る。「育児休業を取得し復帰するのが当たり前という社内風土ができていると思います。実際に従業員からも、出産や、介護を理由に会社を辞めなくとも、家庭との両立ができ、将来の見通しがつき安心して働けるという声もあります」


また、同社では、有給休暇取得において、平成29年度50%取得を目標に向け、ポスターを作製して周知を図った結果、実績43%。
さらに、平成29年より時間単位有給休暇制度を導入。1時間単位で1日3回まで取得できる制度で、理由は問わない。従業員それぞれの事情に応じて、有給休暇もより取得しやすくなっている。
休暇取得を促進するとともに、業務の効率化を図ることで残業時間は月平均で平成26年は5.2時間だったのが、平成29年には4.2時間になったという。また、毎週木曜日やプレミアムフライデー(最終金曜日)をノー残業デーに指定し、改革を進めている。


type1_youmecard_4.jpg総合企画部企画課の奥村課長は、2児の父親。「ノー残業デーには早く帰って、家族のための時間にしています。子どもの参観日には時間単位の有給休暇を使って参加し、残業も減らすことに取り組んでいます」と語る。管理職として、自身が率先して休みを取ることで、部下も休みを取りやすくなるよう気を配っているという。


システムを自社開発し、日常的な業務を効率化

新入社員の定着率も飛躍的に向上

労働時間の短縮のためには、業務の効率化も欠かせない。同社ではクレジットシステム(YCS)を自社で開発しており、社内にエンジニアがいるという強みがある。従業員の意見を反映し、使いやすいシステムを目指して、日常的に、提案・改善・再構築を行うことにより効率化を推進しているという。

type1_youmecard_5.jpgまた、同社では新入社員の教育にも力を入れており、約10年前からOJT研修教育など、きめ細やかなフォローを行っている。
例えば、新入研修受講後、2年かけて半年ごとに4つの部署を回り、それぞれの教育担当者と原則マンツーマンによる研修を実施し、さらに人事課と教育担当者だけでなくメンター制度も取り入れ、全社一体となって新入社員のサポートを行っている。こうしたきめ細やかなサポートにより、取組を開始以降、新入社員の定着率向上にもつながっている。
「当社で働きたい学生が増え、新卒採用がスムーズになったと感じています」と話す伊藤氏。会社説明会では、学生と先輩社員との座談会を行っているが、従業員の働き方に関する生の声が学生にも響いているようで、「雰囲気がいい働きやすい会社」というイメージが伝わっていると感じているそうだ。

今後の目標を聞いてみると、さまざまなニーズにきめ細やかに対応できる、より柔軟な制度を構築することだという。従業員の自己管理を前提として、フレックスタイム制度の適用を拡大したり、男性の育児休業取得を推進するなど、更なる従業員の意識改革を図る研修も行いながら、制度の見直しを行っていく予定だという。
最後に、働き方改革に取り組む企業に向けたアドバイスを伊藤氏に尋ねた。「最初からハードルを高くしないことです。必要なことを一つずつやっていくことが大切です。また、うまくいっている企業例から学び、「まねる」こともあります。私の好きな『まねも超えれば革新』という言葉は、株式会社イズミ山西会長の語録にありますが、まねたことも自社に合うように創意工夫を加えていけばオリジナルなものになっていくと考えています」