働き方改革優良事例

声を掛け協力し合う風土が
休みやすさの実現と人間力を育成

株式会社プレコ

  • サービス産業
  • 西部
  • 31〜100
  • 推進体制(総務人事)
  • 長時間労働の削減
  • 休暇取得の促進
  • 育児・介護・治療と仕事の両立
認定マーク
所在地 〒730-0044 広島市中区宝町4-28 大興ビル6F
URL https://www.pureco.co.jp/
業務内容 人材教育・人材派遣紹介・BPO(請負)
従業員数 42名(男性9名、女性33名)

(2018年7月現在)

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  • 「ノー残業デー」当日の朝に全従業員へメールで通知
  • 有給休暇の取得は、上司が積極的に声掛けし、カバー体制づくり
  • 長期の休暇時には、業務手順書を作成しフォローし合う
  • 相談窓口を設置して、従業員の声を吸い上げる

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取り組んだ背景とは? ~全ての従業員が能力を発揮できるように

人材に関する総合サービスを提供する同社は、多様なワークスタイルを求める女性の活躍を支え、彼女らの社会貢献をサポートしたいという理念を掲げていた。働き方改革もそうした同社の理念に一致するものと考え、取組を開始。全ての従業員がその能力を存分に発揮できるように、仕事と生活の調和を図り、働きやすい雇用環境の整備を目指して活動に取り組んでいる。


取組導入のプロセス ~従業員の声を管理者層が実現

もともと「女性の力をもっと社会に生かしたい」という思いから、社内の女性スタッフから管理者層に寄せられる働き方に関するさまざまなニーズを、一つ一つ実現してきた背景が同社にはあった。例えば、育児時短勤務の対象年齢の延長などもその一例である。働き方改革の取組についても、従業員の声を参考にしながら総務部が音頭を取り、年次有給休暇取得率の向上を主な目標に、具体的な取組を進めていた。
総務部部長の小林由美子氏は、取組に対する社内の様子を次のように語る。
「幸い当社は、従業員間の距離が近い会社ですので、普段からどのような要望を抱いているのかといったことが、自然にくみ取れます。子育て中の女性の働き方に対する社長の理解も得やすく、比較的スムーズに取組は進みました」


主な取組と工夫点 ~上司から始める職場の風土づくり

年に1回の業務の洗い出しで、業務を平準化

そうはいっても業務の効率が下がるようでは、早く帰ることも休みを取ることもできない。同社では年に1回、業務の洗い出しを行い、1人に集中しないように業務の分散化を図っている。その人にしか分からない業務、いわゆる仕事の属人化をなくすため、仕事が集中する従業員のスキルに合わせて他の従業員のレベルアップを図ることで、常に助け合える環境づくりに努めている。

有給休暇の取得に向けて~業務手順書の作成でフォロー体制を構築

有給休暇の取得に力を入れている同社。長期休暇を取る場合は、休む本人がフォローする従業員用に、分かりやすい手順書を作るなどして、業務に支障を及ぼさない準備を心掛けている。従業員が互いに休暇を取るのは、お互いさまという風土ができているという。
さらに、小林氏に有休取得促進のポイントを訪ねたところ、次のように教えてくれた。「まずは“休暇を取りたい”という従業員の思いを肯定的に捉え、とにかく休みの制度を活用してもらうことです。休暇を取りたいという従業員がいたら、上司が周りに声を掛け、助け合う風土を生み出すように誘導してあげるべきです。不在の場合にもお互いをカバーし合うことによって、スキルアップを助長する良い関係づくりにつながります」

従業員が一丸となって取組を進める仕組みづくり

同社では従業員が一丸となって取り組めるよう、イントラネットや社内ポスター等による掲示を行い、会社の取組方針や利用可能な制度の周知に努めている。ノー残業デーの朝には、全従業員にメールで通知を送るなど、従業員に対して、効率化の意識付けも行っている。さらには、社内のコミュニケーションを活発にし、親睦を図る行事も開催。不満や困りごとを聞くための相談窓口も設置している。


取組の成果

所定外労働時間の削減や有給休暇の取得向上をはじめ、男性従業員が育児休暇を取得しやすい環境づくりにも取り組み続けた結果、「広島県働き方改革実践企業」の他、厚生労働大臣の「くるみん認定」も取得し、「子育てサポート企業」としての認知を得られたことは大きな成果であった。
同社の有給取得率は86.2%(平均15日取得)と高い。これに関して小林氏は、「有給休暇制度の活用が定着していることもうれしいのですが、従業員の皆さんがその休みを活用してさまざまな経験をすることは、仕事にも役立っていると感じています。当社の仕事は人に関わることが多い仕事ですので、従業員の対応力が求められます。多彩な経験は、人の良い点や適性を見つけることに役立ち、心にゆとりを持った対応にもつながります」と、数値では測れない成果についても言及する。人材サービスを提供する会社として、余暇の充実を図ることによって、オフィスの中だけでは得られない人間力の育成を奨励している。

労働時間・休暇(直近1年間)

・常用雇用者の総実労働時間(1カ月平均)が161.1時間
・常用雇用者の年次有給休暇の平均取得率が86.2%、平均取得日数は15.0日

育児および女性の活躍

・管理職(課長級以上)の8割以上が女性


従業員からの評価

「プライベートと仕事の両立が図りやすくなり、適度にリフレッシュしながら業務に取り組める」「チームワークも向上し、気持ちよく仕事ができる環境になった」という声が、従業員から上がってきている。
転職の経験を持つ人材サービス事業部の戸倉さんは「世界中を巡るのが趣味です。有給休暇を活用して海外旅行に行っています。これまでいろいろな会社で働いてきましたが、これほど気持ちよく旅行へ送り出してくれる会社は初めてです。海外旅行で充電したパワーを自然と仕事に還元したいと思える会社です。旅行後は社内で写真を回して、同僚たちと海外での経験を共有しています。旅立つ際は、フォローしてくれるスタッフに手づくりの手順書を残していくのですが、旅行から戻るたび、仲間たちがとても頼もしい存在となっています」と、休暇を取ることが、自分自身だけでなく同僚や、職場にもたらす好影響について語ってくれた。


今後の目標

まずは現在の取組を深めるとともに、さらに多様で柔軟なワークスタイルの実現につながる取組にも挑戦したいと同社は考えている。人生100年時代の働き方を踏まえて「シニア人材の活用」と、「非正規社員から正社員への転換制度促進」といった点に力を注いでいきたいそうだ。

取材日 2018年9月