もちーと ひろしま
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輝く女性事例

「プレーヤー・マネジャー両面で成長の機会に恵まれて」

株式会社銀の汐

  • 製造業
  • 呉市
  • 101〜300
社名

株式会社銀の汐

所在地 呉市広末広1-4-24
URL https://www.ginnoshio.com/
所属・役職 品質保証室 係長
ご本人氏名 太刀掛 友紀さん

2020年12月現在)

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2004年〜
営業事務(現、営業部事務課)担当者として中途入社し、全社の受注、売掛業務を担う。受発注システム新規導入プロジェクトメンバーとしての役割を経験。

2018年〜
営業部事務課主任に昇格し、2020年に同課係長に昇格。

2020年10月〜
品質保証室へ係長として異動。同社製品の品質保証の総責任者としての役割だけでなく、生産部門の品質管理業務のIT化プロジェクトの責任者としての役割も担う。

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1.目の前の業務を懸命にこなすうちに、いつしか認められていた

株式会社銀の汐で、品質保証室係長として活躍中の太刀掛さん。2004年の入社以来16年間、一貫して営業事務に携わってきた。「当社の受注処理は、営業事務のメンバーが担っています。入社した当時は、取引先とのやりとりは電話とファックスのみでした。受注から出荷調整業務や売掛金管理、顧客への連絡と、やるべき業務が多岐にわたり、ピーク期は大変忙しかった」と当時を振り返る。その後、業務効率化に向けてシステムを利用することとなり、導入にあたって、業務プロセスの整理や要件定義などを任されたそうだ。

「もともと、与えられた業務は残業してでも終わらせたいというタイプでした。当時は、時間のことなどあまり深く考えることなく、ひたすら目の前の仕事に一生懸命取り組んでいました」。
そんな仕事中心のライフスタイルだった太刀掛さんだが、印象深い出来事があったそう。2016年、大病を患い、半年間の闘病生活を余儀なくされた。退職を覚悟して、会社にその旨を伝えたところ、「退院後も、是非続けてほしい」と当時の社長から思いがけない言葉をかけてもらったそうだ。「そんな風に言っていただけて、とてもうれしかったです。ただがむしゃらに頑張ってきたという思いはありましたが、これまでの自分を認めてもらえたような気がしました。会社に必要とされているというのは、本当に光栄でした」。
こうして、無事復職を果たし、その後同部署で主任を経て、係長へと昇格する。

2.自らこなすプレーヤーから組織の利益を考えるマネジャーに

現代表取締役社長大塩義晴氏(以下、大塩社長)は、2012年に生産部課長に着任以降、さまざまな組織改革を進めている(企業記事はこちら→)。現在、生産部、営業部、管理部の各部署で女性管理職が活躍しているが、以前は管理職といえば全員男性だったそうだ。組織が変わっていくさまを間近で見てきた太刀掛さんに、自身も管理職となり、感じた社内の変化について聞いた。

「女性管理職が増えた結果、部下が主体的に考え、積極的に意見を発信することが増えたような気がします。以前は、女性従業員は多いものの、管理職層は男性ばかりだったこともあり、部下たちはやや声を上げにくい雰囲気があったかもしれません。実際、「太刀掛さんが管理職になってから、意見を言いやすくなった」と言われることもあり、そういう雰囲気づくりができていることはうれしいです。私自身は、どんな意見に対しても、まずは否定せず共感することを大事にしています」。

2018年に営業部事務課で主任に昇格したが、「当時は、まだまだプレーヤーとしての意識が強く、自分でこなすというやり方を続けていた」そうだが、2020年4月に係長に昇格し、管理職としての役割がより大きくなった頃から、自身の意識にも変化があったそうだ。

「管理職となり、上層部が考える会社の方向性や課題などに触れる機会も増え、本当の意味で会社の利益は何かを考えるようになりました。実務経験も長いため、自分でやった方が早いし、ミスも少ないかもしれませんが、DSCF5131.edit.JPG一人で残業してまで、その仕事を終わらせることが本当に会社にとって良いことなのかなど、組織全体の視野で考えることはそれまではほとんどありませんでした。勤怠状況や部下の能力を把握し、適切に業務を振り分けたり、メンバーに任せ、成長の機会をつくることは、管理職の役割だと理解できるようになりました」。

また、「これまで、プライベートよりも仕事を優先してしまう会社人間だった」そうだが、管理職の働き方は、部下の働き方のベンチマークになる面もあり、積極的に休暇をとるなどして、ワークライフバランスにも意識を向けるようになったそうだ。

3.未経験のチームに異動することで視野が広がり、管理職としてもさらに成長

16年間、営業事務一筋だった太刀掛さんだが、2020年10月に品質保証室というこれまでとは全く異なる部署へ係長として異動する。同社では、特に女性従業員が他部署へ異動することがほとんどなかったそうだが、従来の固定的役割分業制をなくしたいという大塩社長の考えもあり、職域の拡大に積極的に取り組んでいるそうだ。

「今は、生産現場のITを活用した品質管理における業務効率化を進めています。これまで、関わりが少なかった生産現場のメンバーとも話す機会が増え、一気に視野が広がりました。また、長く当社で一緒に頑張ってきた女性が、今は工場で管理長を務めていますが、お互いに管理職となり、目線を一段上げて一緒に仕事ができていることがうれしいと話しています。とても感慨深いです」と言う。

「異動したばかりで、まだまだ学ぶことばかり」だという太刀掛さんだが、管理職になって裁量も広がり、安心して任せられる部下も育ち、マネジメント業務も楽しみながら日々前進しているようだ。DSCF5181.edit.JPG

「課長職以上の上級管理職も、いずれは女性が担うことを期待している」と大塩社長は話すが、太刀掛さん自身も、女性管理職のロールモデルとして、会社からの期待を認識しているようだ。

「当社は、食品製造業ですので、もともと女性が多い会社です。その中で、女性管理職の一人として、その期待に応えられるか不安な面もあります。上層部の考えを部下へ伝え、会社としてのあるべき姿を実現していきたい。同時に、部下の意見を上層部に上げていくことも管理職の役割だと思っています。後進に対しては、私でもできるんだから、あまり気負わずチャレンジしてほしいと言えるように頑張りたいと思っています」

与えられた業務や役割だけでなく、自身の内面や周囲のメンバーとも、どんなときも真摯に向き合う太刀掛さん。同社の女性管理職のトップバッターの一人として、若き社長と共に、会社を盛り立てていく頼もしい存在だ。