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輝く女性事例

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「ホテルで働くという夢を叶えて。変革期を支え、未来を担う女性管理職」

株式会社ホテルグランヴィア広島

  • サービス産業
  • 広島市
  • 301以上
社名

株式会社ホテルグランヴィア広島

所在地 広島市南区松原町1-5
URL https://hgh.co.jp/
ご本人氏名 企画部 次長 今岡 恵美 さん 
宿泊部 次長 大石 千恵美 さん

2021年2月現在)

1.企画部 次長 今岡 恵美 さん 

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2002年〜
株式会社ホテルグランヴィア広島にアルバイト入社。最上階のレストランでキャッシャー業務に従事する傍ら、ワインについて独学で学び、ソムリエールの資格を取得。2004年に正社員となる。

2005年〜
妊娠を機に、バックオフィスで料飲部の店舗サポート業務に従事。育児休業中に専門学校に通い、デザイン制作のアプリケーションであるイラストレーターのスキルを身に付け、復職後、時短勤務をしながら店舗販促物の企画・制作業務に従事。

2009年〜
企画部へ異動。全社の販促物や広報物、WEBサイト運営などの営業企画業務に従事し、2014年に担当課長に昇格、2017年には企画部企画グループ課長に昇格。

2018年〜
同部次長に昇格し、現在も活躍中。

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1.大好きな飲食の仕事をベースに、ライフスタイルに合わせて戦略的にキャリアを形成

 株式会社ホテルグランヴィア広島(以下、ホテルグランヴィア広島)で企画部次長として活躍中の今岡恵美さん。「飲食の仕事が大好きです」と話すが、同ホテルへアルバイトとして入社後、レストランでキャッシャー業務に従事しながら、カクテルの種類や作り方をはじめ、さまざまなお酒の知識を身に付けたそう。仕事の合間に独学でワインについて学び、ソムリエールの資格を取得。その後正社員となり、ソムリエールとしてお料理と相性の良いワインを組み合わせる「ペアリング」を提案するなど、お客様を楽しませようと工夫したそう。

2005年に妊娠を機に、バックオフィスで店舗サポート業務に従事し、同ホテルで第一号となる産前産後休業、育児休業を取得。「もちろん制度はありましたが、当社で利用した例がありませんでした。大好きな仕事でしたし、辞めることは考えませんでした」と当時を振り返るが、今では今岡さんに続く社員が増え、育児休業取得は当然という組織風土になったそう。

「お客様へ直接サービスし、喜んでいただくことが、一番楽しい」と言うが、料飲部での業務は、平日夜や休日の繁忙度が高いため、妊娠を機に「大好きな仕事ではあるけれど、自身の体力やライフイベントなどの生活面に合わせて、仕事内容も変えていかなければ」と考えたそうだ。そこで、今後のキャリアを考え、さまざまな販促物の製作などのスキルアップを図るべく、育児休業中に専門学校に通い、デザイン制作のアプリケーションであるイラストレーターのスキルを習得。復職後は、そのスキルが生きたそうだ。 

今まで、各部門やレストランなどで個別に作成していたチラシやPOP等の作成を今岡さんが引き受け、質を高めて、より効果が上がるような営業企画的な役割を自ら作り、組織の中での自身の価値を高めていったようだ。
「育児と仕事の両立はそれなりに大変でしたが、子供もかわいいし、仕事も楽しいし、どっちも諦めたくなかったんですよね」。

2.お客様と直接接する業務から、最終的にお客様に喜んでいただく業務へシフトし、新たなやりがいを実感

 現在は、企画部で広報全般、営業企画業務の統括責任者として活躍し、直接お客様と相対する機会は少ないそう。フロント業務とは違うバックオフィス業務の面白さについて聞いた。
「今は、メディア関係やJRグループ各社など、社外の方と接する機会が多いのですが、関係各所と連携しながら仕事を一緒に作り上げていくのはとても楽しいです。直近では、JR西日本が運行する『etSETOra』という観光列車の車内のバーカウンターで、当ホテルのメインバー『メイフラワー』が監修したオリジナルカクテルを提供する企画が、ご好評をいただいています。直接お客様と接する機会はなくても、最終的にお客様に喜んでいただけることが、この仕事の醍醐味です」。
また、2025年の広島駅南口リニューアルに合わせ、姉妹ホテルの『ホテルヴィスキオ広島』の開業準備も進めているそう。

今岡さん再調整DSCF6037.jpg最後に、女性管理職のフロントランナーとして活躍する今岡さんに、今後のビジョンについて聞いた。
「現在は、ホテル全体を経営的な視点でマネジメントしながら、我々の商品である『おもてなし力』をいかに磨き続けるかということにも注力しています。管理職として、後進の育成にも力を入れていて、若い年次のスタッフを含め、全ての従業員が、笑顔で生き生きと働くことができる職場にしていきたいと思っています。それが、ホテルとしての付加価値をより高めること、また最終的にお客様の笑顔につながりますし、私自身のやりがいでもあります。今後は、グループホテルへの出向なども経験しながら、人としても成長していきたいと考えています」。

2.宿泊部 次長 大石 千恵美 さん

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1997年〜
新卒で株式会社ホテルグランヴィア広島に入社後、宿泊部に配属され、主にフロント業務に従事。その後、宿泊予約・企画グループで経験を積む。2003年に企画部へ異動し、広報業務に従事。

2008年〜
同ホテルを退職し、ハワイへ語学留学。滞在中は、観光業についても学びを深める。

2010年〜
帰国後、同ホテルへアルバイトとして再入社し、翌年正社員となる。宿泊部に配属後、組織改正等を経て、2014年に副課長へ昇格後、翌年に担当課長へ昇格。

2017年〜
宿泊部宿泊予約・企画グループ課長へ昇格し、翌年に、同部次長へ昇格。現在も活躍中。

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1.「ホテルで働きたい」という夢の扉を自ら開き、ビジネス英語を磨くなど、努力を重ねる

 宿泊部次長として活躍中の大石千恵美さん。「学生の頃からホテルウーマンを目指していた」ことから、「ホテルグランヴィア広島へ入社。新人時代は、ホテルの基幹業務である宿泊部に配属され、約5年間、主にフロント業務を経験した。
「初めてのチェックアウト(精算)業務で、カード決済額を4円間違ってしまったミスは、今でも忘れられません。先輩が助けてくれてどうにか切り抜けましたが、その後の金額入力には、とても慎重になった」と、笑いながら当時を振り返る。

その後、宿泊予約・企画グループへ異動。当時、ホテル予約専用Webサイトの黎明期だったそうだが、「インターネット予約限定レディース宿泊プラン」など、変化する時代に合わせた商品を企画したそうだ。こうしたことが評価され、翌年には企画部に異動し、JR西日本ホテルズグループ全体のPRプロジェクトなど、広報業務に携わった。

2000年代初め、政府が「観光立国」を目指す考えを掲げて以降、徐々に外国人観光客が増加しつつあったそう。「年に一度、『トラベルマート』というインバウント関連ビジネスの商談会が開催されるのですが、流暢な英語で海外の観光関係事業者と商談する他社の方もたくさんいて、ビジネスレベルの英語が必須だと感じました」と、2008年に退職し、語学力を磨くためハワイへ留学することを決めた。
「観光が主要産業であるハワイですから、時間を見つけては高級ホテル巡りなどをしました。約1年の留学期間でしたが、そこで培った人とのつながりや出会いは今でも大切にしています」。

帰国後は、再び同社へ戻り、即戦力として宿泊部に配属され、2014年には、当時最年少で管理職である副課長に昇格する。

2.「絶対にやり抜く」という強い気持ちをもって取り組み、会社の収益最大化の総責任者に

 2015年に担当課長となって以降、宿泊売上を最大化するための総責任者である「レベニューコントローラー」の役割を担ってきたそうだが、女性管理職が就くのは、他のJRグループホテルでは例がないそうだ。「ホテルの基幹収益を最大化するという重要な役割であり、メンバーの給料を増やさねばという気持ちになります」と言い、非常に重い責任とプレッシャーを感じる中での業務だそう。

大石さんは、着々と実績を上げたそうだが、そのコツは「人がやらないことをやる」ことだという。さまざまなデータを細かく逐次チェックし、今後の動きを予測しながら、少しでも売上が上がるよう日次で客室価格を変更するなど、工夫を重ねてきたそう。「ストレスで体調を崩しそうになった時期もありましたが、『絶対にやり抜く』という強い気持ちで続けました。大変ですが、仕事はとても面白いです」と、話す。

2018年に次長へと昇格してからは、後進の「レベニューコントローラー」を育成するなど、一般社員や管理職の育成、部門長補佐業務など、幅広い役割をこなす大石さん。
最後に今後のビジョンについて聞いた。
DSCF6109.JPG「2025年の『ホテルヴィスキオ広島』の開業が目前に迫る中で、客室の内装や業務オペレーションなど、やるべきことが山積みですが、スタッフと共に、日々検討と議論を重ねながら、一歩ずつ着実に前に進めているという感じです。これまで築いてきた『ホテルグランヴィア広島』ブランドを維持しながら、グループホテルとしての『ホテルヴィスキオ広島』に、新たなブランド価値を創造し、多くのゲストに選んでいただける、愛されるホテルをつくり上げたいと考えています。管理職として、後進の育成にも力を入れていて、ここで働く全てのスタッフが、楽しく最高の笑顔で働ける環境づくりに貢献していきたいと思っています」。