働き方改革優良事例

従業員のニーズに合わせた
柔軟な雇用形態を通して地域に貢献

有限会社アリストぬまくま

  • その他産業
  • 福山市
  • 31〜100
  • 推進体制(経営者)
  • 時間・場所等の多様な働き方
認定マーク
所在地 〒720-0313 福山市沼隈町常石1796
URL 改装中(2018年3月現在)
業務内容 道の駅アリストぬまくま運営管理・関連施設運営
従業員数 31名(男性5名、女性26名)

(2018年2月現在)

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  • やってみたいことや課題を出し合う会議
  • 要望は可能な限り聞き「どうしたらできるのか」を考える
  • 雇用形態やシフトは従業員の個々の事情に応じて柔軟に対応

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働きやすい職場・働いてみたい職場づくり

先進的に取り組む「道の駅」を目指して

type1_aristo_numakuma_2.jpg同社は、産直市場やレストラン、パン工房、ハーブガーデンなどを併設した「道の駅アリストぬまくま」を運営する企業である。働き方改革に取り組んだきっかけを代表取締役の村上設雄氏に尋ねた。
「道の駅の果たす役割として、地域振興のための地産地消、都市との交流拠点の推進、地元雇用の創出などがあります。地域の小さな拠点として、さまざまなサービスを提供することが求められていますが、雇用の面から考えると、従業員にとって働きやすい職場、働いてみたいと思ってもらえる職場でなければなりません。そこで、働き方改革に取り組んでいく必要があるという思いに至りました」


type1_aristo_numakuma_3.jpg広島県下には多くの道の駅があるが、「県内の道の駅として、働き方改革の取組に先進的に取り組みたい」と、平成26年から取組をスタートし、平成30年1月、働き方改革実践企業として認定された。同社の取組が、他の道の駅への刺激ともなり、目標のようにしてもらえることを目指したいと考えていたという。「賃金だけでなく、従業員が働きやすい環境をつくらないと、求人を出しても応募してくれません。『この職場で働いてみたい』と思ってもらえる環境をつくることで、仕事への魅力が感じられ、入社後も従業員が長く働いてくれるのでないかと考えました」と村上氏は語る。


風通しの良い職場環境へ

従業員の要望・意見に耳を傾ける

type1_aristo_numakuma_4.jpg「道の駅アリストぬまくま」の事業は、レストラン・市場・そば処の3部門で構成されている。職場環境もさまざまで、業務内容や、業務の時間も異なる。そこでまず取り組んだのが、従業員の意見をくみ取ることだった。それまでは、全部門の店長及び支配人、社長が集まってそれぞれに課題を出し合う店長会議のみを行っていたが、より従業員の声を取り入れることができるよう、新たに部門ごとの部門別会議を月に1度実施。部門別会議では、部門ごとにパート社員から店長まで全員が参加し、業務改善や、やってみたいことなどについて意見交換を行う。例えば、陳列棚の設置場所について、よりお客様に見えやすい位置に配置するなどの改善を求めるものもあり、実際に設置場所を変え、お客様へのサービスの質の向上にもつながったこともある。実際にその部門別会議で出た従業員の意見を店長が集約し、店長会議で報告するなど、より従業員の声を聞き入れることができるように進めている。


type1_aristo_numakuma_5.jpgまた、同社では人事考課として年2回、従業員が自己評価した人事評価シートを使い、支配人と社長が面談して総合評価を行っているのだが、面談では評価のみならず、従業員から業務改善の提案や、勤務体制などへの要望が上がることもあるという。
こうした従業員の意見を取り入れる取組について、次のように村上氏は語る。「従業員からの意見や要望は可能な限り聞きます。出てきた要望に対し『できない』と決めつけるのではなく『どうしたらできるのか』という気持ちで耳を傾けます。せっかく出してくれた従業員の意見や要望を最初から否定してしまうと、意見そのものを言いにくくしてしまいます。従業員にとって、毎日仕事をする職場環境は重要です。風通しが悪く雰囲気が良くない職場環境では、業務の効率も下がってしまいます。風通しの良い職場は、従業員同士のコミュニケーションも円滑だと思います」


ワークライフバランスを推進

勤務時間短縮等、柔軟なシフトを実践

type1_aristo_numakuma_6.jpg従業員の勤務体制について、村上氏は「特に、個々の出社や退社時間についての要望については、できるだけ聞くようにしています」という。同社の基本的な営業時間は8時から16時。この中で要望を考慮しつつ、店長が従業員のシフトを組んでいくのだが、病気など突発的に休まないといけない場合も生じる。しかし、店を空にすることはできないので、他の従業員の協力を得てのシフト応援・フォローをしあっているとのことだ。

同社の従業員は、7割以上が女性で、およそ20歳から70歳の方まで幅広い世代の人が従事している。「フルタイムで働きたい」「一日数時間だけ働きたい」など、働き方に対する従業員の事情も個々にさまざま。正社員だけでなくパート社員の個々の事情を考慮して、シフトを相談できることを、就職面談時にも告げているという。
「実際、皆の要望を聞いてシフトを組むのは大変ですが、従業員からの協力を得ながら、できるだけ柔軟に対応するようにしています。こうした取組によって、従業員自身も互いに協力しようという体制ができてきたように感じています」と村上氏は手応えを語る。


type1_aristo_numakuma_7.jpg現在は、育児休業中の女性や、子育てしながら週3日勤務のパート従業員もいる。他にも正社員として働いていたが事情によりいったん退職後、再度パート勤務で採用された人もいる。
「皆さんが働きやすい勤務形態をできるだけ提供することで、長く働き続けてもらえるようになりますからね」と村上氏。平成28年に正社員で入社後、家庭の事情で一時パート勤務に変わり、現在は再び正社員として勤務するレストラン部門の杉原さんに話を伺った。
「家庭の事情があり、正社員で勤務することが難しかった時、仕事は続けたいという思いから支配人に相談しました。私の思いを尊重していただき、パート勤務への変更を提案してもらいました。約6カ月間、週4日ほど勤務のパートタイムになったことで、プライベートな時間をつくることができ、とても感謝しています。そして正社員に戻った現在でも、ありがたいことにシフト面で会社にいろいろ要望を聞いてもらっています。実は、社長が昼休みに従業員と一緒に食事をとりながら雑談に応じてくれて、社内全体が普段からコミュニケーションが取りやすい雰囲気なのです。今後はアロマやハーブのことを勉強して、接客に生かしていきたいです」

「働き方改革の取組はまだまだこれからだと思いますが、当社は日頃からアットホームな雰囲気の中で従業員とのコミュニケーションを大切にしています。そういった環境が以前からあり、スムーズに取組を進めていくことができました。地域にあって地域の方々に親しまれ、支持される存在にならなければいけないと考えておりますが、働き改革を通じてその理念を確立していきたいと思っています」と村上氏は締めくくった。